モンゴルをぽよぽよと愛そう

モンゴルについてつらつら書くだけのブログです。旅行記やお勉強の備忘録など。

モンゴルのトランプゲーム「モーシグ(мушиг)」

勢いに乗せて溜め込んでいた下書きを放出。

 

こちらの記事にも書かせていただきましたが、今回はモンゴルのトランプゲーム「モーシグ」について紹介したいと思います。

mongol-info.com

 

1ヶ月のモンゴル滞在中は、家族と毎晩のようにモーシグをやっていました。

といっても、最初はモーシグのмの字も知らない状態。何回も説明してもらうも、モンゴル語力の圧倒的不足によりなかなか聞き取れず、しばらくは見ているだけでした。

しかし2週間も見ていれば、なんとなくはプレイできるようになるというもの。勝つためのコツのようなものも掴めた(はず)なので、ルールを紹介してみたいと思います。

 

 

4人か5人で遊びます。6人以上はできません。

 

用意するもの

7、8、9、10、J、Q、K、Aのカード各4枚

⭐︎4人でプレイするときは、7のカード4枚を除く。

 

モーシグは雑にいうと「強いカードが決まってる大富豪」みたいなものです。

モーシグでは、カードの強さはA>K>Q>J>10>9>8>7となっています。

 

ゲームの流れ

1.円形に座り、ディーラー(カードを配る人)を一人決める。

2.ディーラーは右隣の人に山札をカットしてもらい、左隣の人から時計回りに手札を5枚配る。配り終えたら、ディーラーは山札の残りからカードを1枚めくり、表にして山札とともに机の上に置く。このめくったカードは、あとでディーラーの手札になる(3.参照)。

なお、ここでディーラーが配る枚数を間違えると、この回は流れ、次の人がディーラーになる。

3.ディーラーの左隣の人からゲームに参加するかどうかを決める。参加しない場合、手札を捨てる。ディーラーは参加しない場合、ターンアップしたカードも一緒に捨てる。

なお、最低2人はゲームに参加する必要がある。そのため、最後の2人(ディーラー+ディーラーの右隣の人)まで全員が不参加表明をした場合、その2人は必ずゲームに参加することになる。

4.ディーラーの左隣の人から、手札を好きな枚数山札からチェンジできる。山札がなくなるまでチェンジの順番は時計回りに回っていく。

5.ディーラーの左隣の人からゲームスタート。カードを1枚ずつ場に出し、一番強いカード(※後述)を出した人がその場に出されたカードの組をもらう。

6.5でカードをもらった人から時計回りに、また同じようにカードを場に出していく。

7.5と6を繰り返し、全員の手札がなくなったら(=5周やったら)終了。手に入れたカードの組の数が獲得した点数となる。

8.15点先取で勝ち。1から7までを誰かが勝つまで繰り返す。1組も取れなかった場合、マイナス5点。

 

強いカードとは?

・基本的には、台札(その回で最初に場に出されたカード)のマークが一番強いマークとなる

・しかし、ディーラーがターンアップしたカードのマークがそれよりも強い

・同じマーク同士であれば、Aが一番強く、K、Q、…7の順に強くなる。

☆誰かの手札にAが4枚入っていた場合、その人の勝ちが確定し、ゲーム終了。

 

また、前提となるルールとして

マストフォロー:台札と同じマークのカードを持っていれば、それを出さなければならないというルール

がある。

台札と同じマークのカードがない場合は、ディーラーがターンアップしたカードのマークを出さなければならない。それもない場合は別のマークのカードを出す。

 

 

 勝つためのコツ

・他のプレイヤーの参加具合を見て参加するかどうか決められるとき、参加する人数が多く、自分の手札が弱ければ降りた方が良い。強いマークのカードが場に出ていっているということである。

・強いマークのカードも数枚ないと厳しい印象。

・いかに自分の手札のランクを上げていくかが勝負となる。カードを出す順番はとても重要。

・でも体感65%くらいは運。気軽に参加しよう。

 

 

ここで滞在中に教えてもらったモンゴル語を紹介。モーシグの場以外で使う機会があるかは不明だが、積極的に使ってみよう!!

※マークとかの名称は普通の言葉だけど、罵り言葉などはスラングなのであまり使わない方がいいかもしれないぞ!

 

 カードの名前

гил(ギル)スペード

цэцэг(ツェツェグ)クラブ 直訳は「花」。

бунд(ボンド)ハート

 дөрвөлжин(ドゥルブルジン)ダイヤ

боол(ボール)ジャック

хатан(ハトン)クイーン

 ноён(ノョン)キング 「ноён〜」で、男の人に対する敬称になる。

 тамга(タマガ)エース

 

ゲーム進行中 

Одоо хэн бэ?(オッドー ヘン ベー)「今(次)誰の番?」

Хогновш!(ホグノゥシ)「(手札が)ゴミばっかり!」

Хог「ゴミ」новш「塵」

Одоо би.(オッドービー)「俺の番」

Орсон.(オルスン)「(カードが)あった」※直訳は「入っていた」

Мод байхгүй.(モッド バェフグイ)「(カードが)ない」

Өнжсэн.(ウンジスン)「(この回は)休みます」

Хаясан.(ハイスン)「(カードを)捨てた」=「(この回は)休みます」

МинийНадад зургаа байна.(ミニー/ナッダッド ゾルガー バェン)「6枚あります」

ажил(アジル)カードを配る仕事

Нохой!! (ノッホイ)「(Kが出た時に、Aより弱いのが出てしまったという自虐で)犬の方がマシだ!」※Нохойは「犬」

Боол эзэндэ үнэнч.(ボール エゼンデ ウネンチ)「(Jが出た時に)これで勝てる」

ジョーカーはガーディアンなので、縁起が良いとされている数字らしい。

Жур(ジョル)「弱い」

Одоо хэний ажил вэ?(オッドー ヘニー アジル ウェ)「次誰がカードを配る番?」

бүгдийн идсэн.(ブグディーン イデスン)カードを全部もらう時に言う。

бүгдийн=бүгдийг нь。口語の発音表記。

Аман хүзүү(アマン フズゥー)順番がディーラーの次の人のこと

Баярлалаа(バヤルララー)「(煽られた時)ありがとう!!」

Идэн тат(イッデン タット)「(カードの組をもらった次のターンでAを出すとき)全部もらうわ」

Босоод ав!(ボソード アヴ)「(カードを配るのを間違えた人に)立てよ!」

Харанхуй!(ハランホォイ)「(手札をまだ見てないけど)やるぜ!」

直訳は「真っ暗な」ですが、「カードがまだ見えてないけど、ゲームに参加するぞ!」という意味で言うようです。

 

 

モーシグのルールについて解説した日本語のページがない(2019年11月時点。今は他にもあるようです)ため、改めて書いてみました。誤りなどあったらすいません、、自分はこのルールでやっていましたが、もしかするとアレンジルールもあるのかもしれませんね。

モーシグはルールは単純ですが、いつまでも飽きずにやれる不思議なゲームです。モンゴルへ行ったらぜひやってみよう!!!

くれぐれも罰ゲームで酒を飲んだりしないように!!