モンゴルをぽよぽよと愛そう

モンゴルについてつらつら書くだけのブログです。旅行記やお勉強の備忘録など。

内モンゴルの食① アムールイデ(舌尖上的中国II 秘境) 

まーた長らくサボってしまいました。

今回は、私の大好きな中国の番組である『舌尖上的中国』から、内モンゴルの食についての紹介を抜き出す遊びをしたいと思います。

 

『舌尖上的中国』は、中国中央電視台CCTV)制作の食をテーマにしたドキュメンタリー番組です。

各回ごとにテーマがあり、そのテーマに沿って中国各地の美食を追っていきます。いろいろな名物料理を紹介するだけでなく、その土地の文化やそこで生きる人々にもスポットライトを当て、食を中心に広がる中国社会を鮮やかに描き出している傑作です。

 

この番組はとにかく音声が綺麗で、お野菜をざくざく刻む音とか、甘辛いタレでお肉をじゅうじゅう炒める音とか、スープがふつふつ煮える音とか、もう目の前で料理ができてるような勢いで耳に迫ってきます。綺麗な映像の効果もあいまって、始終飯テロのオンパレードです。見てたらお腹が空くこと必至ですので、夜中には決して見られませんよう。

以下の公式サイトから無料で視聴できます。字幕付き。

tv.cctv.com

 

 

ちなみに、この番組をきっかけに「舌尖上的〜」(舌先の上の〜)というフレーズが流行り、2012年に上海の雑誌『咬文嚼字』で流行語の一つに選ばれたとのことでした。

舌尖上  2012年中央电视台播出纪录片《舌尖上的中国》,展示了中国各地的美食生态和丰富多彩的饮食文化,引起广泛关注。此纪录片的走红,使得 “舌尖上”也受到了人们的青睐,俨然成了饮食文化的 “代言人”,灵活地表达与之相关的丰富意蕴。如“舌尖上的中国”,即中国的饮食文化;“舌尖上的快乐”,意思是品味美食的乐趣;而“舌尖上的爱情”则可以理解为与饮食息息相关的爱情生活。来源:中国新闻网)

http://www.chinanews.com/cul/2012/12-30/4448908.shtml

「舌先で味わう〜」といったようなフレーズですね。

 

ちなみにこの『咬文嚼字』は、毎年10の流行語を発表しているみたいです。

【公式HP】咬文嚼字杂志社

 

 

内モンゴルでとれる「アムールイデ」

前置きが長くなりましたが、本題。

この『舌尖上的中国』 第二季の第四集「秘境」で、内モンゴルの食が出てきます。

youtu.be

 先述の公式サイトでも見られますが、YouTubeにもチャンネルがありますので今回はこちらを。

この回では中国の辺境にある様々な食文化を紹介しています。一つ目から内モンゴルですので、中身を見ていくことにしましょう。

 02:13あたり〜始まります。

 

《达里诺尔》内蒙古

达里诺尔(dá lǐ nuò ěr)は、内モンゴルにある湖です。約240平方キロメートルの広さがあり、東京ドーム5000個分くらいに相当するようです。広い〜〜

名前はモンゴル語のダライノール(далай нуур= 海のような湖)の音写ですね。

 

マイナス30度の曇天の下、凍り付いた湖上の上に集まった人々はでっかい釘のような道具を使って、氷に穴を開け、網を投げ込みます。

大量にかかったのは瓦氏雅罗鱼(wǎ shì yǎ luó yú )、アムールイデというコイ科の魚現地では华子鱼と呼ばれているようです。

内モンゴルだけでなく、アムール川黒龍江)、モンゴル、朝鮮半島にも生息するとのこと。

https://zukan.com/media/leaf/original/49657.jpg?width=1024&height=768&type=resize

出典:アムールイデ | WEB魚図鑑

 

モンゴル名はамарын сугасというみたいですが、モンゴルではレッドリスト入りしてるのか…?!(下記参照。モンゴル語

http://www.nationalredlist.org/files/2012/08/Mongolia-Red-List-of-Fishes-2006-Mongolian.pdf

モンゴルにはローチ(Улаан нүдэн)、イデ(Бух сугас)などの似たような魚が生息していて、命名の仕方にも諸説あるようです。

この魚についての詳しい説明が載ったFacebookページを見つけたので、備忘録がてら貼っておきます。このХэрлэн тоонот ЭКОっていう団体、モンゴルの ボランティア団体みたいな感じなのかな。。。

www.facebook.com

www.montsame.mn

 

 

この魚は育つスピードが遅く、4年かけてたった200グラムほどにしかなりません。500グラムを超えたものは逸品とされます。

数が減りすぎないよう、内モンゴルの漁民の人々は毎年30万キログラムを上限に漁をしているみたいですね。1回目の漁では3万キロ近くの华子鱼がとれていたので、一冬に漁ができるのは10回くらいということでしょうか。

 

水から揚げたばかりの华子鱼を、ここではネギや生姜、辣椒(唐辛子)などと一緒に蒸しています(清蒸)。

清蒸は、一般的に塩、生姜で魚を蒸す料理法で、仕上げに醤油を入れるそうです(中国語の先生談)。

华子鱼に限らず、お魚の旨味を逃さずに美味しくいただける調理法の一つではないでしょうか。

f:id:poyopoyozamurai:20210109220135p:plain

上記リンク(https://youtu.be/tNTz4BqV5LI)より

 

华子鱼の酸辣煮込み「酸辣华子鱼」は寒い高原で暮らす人々の食欲を増進する効果があります。

酸辣は、生姜や唐辛子の風味にお酢をしっかりきかせた味付けです。「酸菜」という酸っぱい白菜の漬物を入れたりします。

この酸菜を入れた鍋料理を日本の中華料理屋で食べたことがありますが、かなりしっかりお酢の香りがしてがっつり酸っぱい。私は当時お酢が苦手で、なかなか慣れませんでしたが、好きな人は好きそう(適当)

 

f:id:poyopoyozamurai:20210111212632p:plain

上記リンク(https://youtu.be/tNTz4BqV5LI)より

 

 油で揚げ焼きにするのも簡単でいい方法。ちょっと塩を加えて弱火で3〜5分火を通せば、いい香りとともに出来上がりです。

 

f:id:poyopoyozamurai:20210111213223p:plain

上記リンク(https://youtu.be/tNTz4BqV5LI)より

 

農家だともっとシンプルに、鍋で煮込んだり。

f:id:poyopoyozamurai:20210109221539p:plain

上記リンク(https://youtu.be/tNTz4BqV5LI)より

 

 

内モンゴルというか、中国には調理法の名前がたくさんありますね。細かい違いとか知りたい。何か参考文献探そう〜

 

漁民の人々が愛するこのアムールイデ、もちろんただ獲れるものを無計画に獲っている訳ではありません。半年前からの入念な準備がこの収穫をもたらすのです。

それはどのような準備なのか、アムールイデは夏の間何をしているのかは、次の機会に紹介したいと思います。

 魚の調理法についても色々調べて追記したいね!

 

それではこの辺で。

お腹すいた〜〜!!

 

 

 

・この記事を含め、本ブログの内容について誤りがありましたら、その旨ご指摘ください。修正もしくは削除させていただきます。その際可能であれば、参考文献やサイトなどを教えていただけると幸いです。

・本ブログは個人の感想や意見を述べるものであり、所属組織の見解とは無関係です。

・本ブログの内容は、いかなる政治的意図も含むものではありません。誤解の生じるような表現がありましたら、訂正もしくは削除させていただきます。